なぜ、顧客管理システムは定着しないのか
ビジネスの基本は顧客管理。
導入を検討しているけど、不安がある。導入したけれど、思うように使えていない、こうした現場の声を良くお聞きします。
なぜ、顧客管理の導入は失敗事例が多いのか。不安要素がいっぱいなのか。
期待度は大、でも実際は
「導入したいけれど、定着するかどうかが心配」
「導入したけれど、途中で使わなくなってしまって」
など、実際に店舗や企業の方から、こうしたご相談をお受けします。
システムを変えれば・・・、とにかくやらせる・・・、
これでは根本的な解決にはなりません。
さらに、導入できているとしても、顧客管理が活用できないと感じているマネージャーや経営者の方は多いのではないでしょうか。
定着しない理由・・考えられる原因は
1.「どう使うか/活用方法」がしっかりしていない。
え、うちのお店でどう使っているか?
EXCELでお客様データは管理してるよ。顧客データは大事だ!って言われているからね。
DMやメールでキャンペーンのお知らせなどに使えればいいなぁと思って、そのための準備だと思っているけど、具体的な計画はないね。
先行投資とはいっても、実際に活用する方法や事例がないと、やらされ感や労力ばかりかかって何の役にもたっていないという、マイナスイメージが先行してしまいます。
具体的なスケジュールや利用計画を明確にして、システムを使う人たちで意識を共有することが大切ですね。
もし、途中で挫折してしまった経験があるとしたら、まずこの点を見直して、どう活用するかの計画を立ててみてください。
2.やりたいことと、システム/運用がマッチしていない
さっそく、誕生日カードで販促DMを発送することにしたよ!
1000人のお客様データから、来月の対象者を絞ってみたら、月に5件くらいしかないんだけど本当に効果あるのかな。
さっそくの企画、いいですね。
まず、全体のデータの中でお誕生日の記入率ってどのくらいですか?
1,000人のお客様データがあっても、仮に半数の人が記載されていないとしたら、活用できるデータの数は500件になりますね。キャンペーンをする場合には、対象者の数も重要な要素になってきます。
使う項目はできるだけ、記入率をあげる。
例えば、誕生日であれば、月日だけの項目にして記入するときの抵抗感をなくす、特典があることを明記しておくなどの工夫をすることで、有効なデータの母数をアップすることができます。
システムを導入しても、データの収集方法や利用の仕方がミスマッチだと、販促しても効果がでない、やっぱり顧客管理って使えない! で終わってしまう可能性があります。
3.入力やメンテナンスが追いつかない/コストがかかる
顧客カードに記入してもらい、EXCELで管理しているけど、入力作業のために残業になったり、忙しいと3ヶ月も入力ができなかったりで業務やコストの負担も大きいんだ。
このままだと、コストばかりかかってしまって維持する意味ってあるのかな。
前述したように、手間をかけてこれらを実行したとしても活用ができなければ、かかった費用は「コスト」のままで利益率の低下になってしまいますね。
でも、顧客データを活用して、お客様満足度の向上、売上アップにつなげることができれば、利益率をあげる効果が見込めます。もし、スタッフの負担になっているようであれば、入力作業やメンテナンス/DM発送作業などをアウトソース(外部に委託)するなどを検討して、安く/早くメンテナンス、活用できる方法を検討することもお勧めします。
まずは、小さく始めて徐々に大きく
記入済みのアンケート用紙が引き出しの中にある、交換した名刺が個人の引き出しの中に埋もれたまま。
これでは、大切なお客様情報を活用するのに、手間も時間もかかってしまいます。
組織の人数が増えてくれば、情報の共有や売上アップのための活用など、拡販のためのマーケティング戦略にも、どんどん活用したくなります。
初めは小さく始めて、組織や利用したシーンを考慮しながらシステムを進化させていく。
お荷物のシステムにしてしまうか、強力なマーケティングツールとして売上アップの起爆剤として活用するか。
顧客管理は活用の仕方や運用方法などで、大きく他社との差別化を図れるツールにもなります。
あきらめてしまう前に、基本的なシステムだからこそ、シンプルに、確実にステップアップできる方法を実現してみてください。
タクト情報システムズでは、CRMシステムの確実な定着と活用を支援しています。
導入前や導入後のお悩みなど、お気軽にご相談ください。
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